頭のいい人ほど、株は下手って本当?

勉強しているのに儲からない


こんなご相談をいただくことがよくあります。

そこで、今回はあるご相談の実例をもとに、その疑問を解き明かしていきたいと思います。

ご相談者Aさんのプロフィール

国立大学を卒業し、大手商社で部長職まで出世して、数年前に定年退職した、いわゆる超エリート。

退職後は、悠々自適に趣味のゴルフと釣り、年に1度は夫婦二人で海外旅行も楽しみながら、忙しかった現役時代にはできなかった豊かなセカンドライフを送る予定だったそうです。

商社を退職した際にAさんは、数千万円の退職金を受け取ったそうです。(う~ん、なんともうらやましい。)

退職金は系列の信託銀行に振り込まれ、当時、行員から「投資信託」を勧められたのだそうですが、Aさんはきっぱり断り、大口定期預金を選択しました。

さて、それから1年が経過。

 数千万円の退職金、預けて1年後に受け取った金利が、1万円に満たない現実を知ってAさんはびっくり!

エリート商社マンだった、Aさん。預金金利が低いことは当然知っていましたが、まさか、孫にあげるお年玉よりも少ないとまでは、想像していませんでした。

ちなみに、大口定期の預金金利は、年0.02%くらいなので、Aさんの退職金は、おそらく5000万円強くらいだったのだと想像できます。

ここから20%の税金を差し引くと、質の受け取り金額は8,000となります。


Aさん 次にとった行動

これでは、悠々自適どころか戦々恐々のセカンドライフになってしまう。

信託銀行に相談に行くと、やはり「投資信託」を勧めてきました。

今度はよーく説明を聞いて、自分で研究もし、半分を「投資信託」に預け、残りの一部(1000万円)を株式投資で運用する決断をしました。

行動力の早いAさんは、商社マン時代に取引があり、内情を知っている(つもりの)会社3社の株を購入しました。


結果は、

1社は1割ほど高くなったところで売却することが出来、もう1社は、買った後、急激に株価が高くなりましたが、もっともっとと欲をかいていたら、突然急降下してしまい、売れずじまい。

残りの1社は全くの期待外れで、欲をかいて売れなかった銘柄と合わせて、現在2銘柄を塩漬け状態で保有しています。

我慢、勉強、そして我慢


さすが、高学歴のAさん。

株を始める前も、始めてからも、豊かなセカンドライフ実現のために、株の勉強を徹底的にしたそうです。

 さながら、寝食忘れて働く猛烈サラリーマンです。

どんな勉強をしたのか尋ねてみると、

難しいタイトルの分厚い株関連の書籍を何十冊も読破し、

さらに、数十万円支払って、株式投資の有料講座にも通ったそうです。

そのうえで、塩漬け状態となった銘柄は、どのように対処したのですか?

と訊ねてみました。

利益を出して売った銘柄のお金を使って、値下がりして株価が安くなっている銘柄を「買い増し」したそうです。

これは「ナンピン買い」と言って、平均買い単価を引き下げる効果があります。

漢字で書くと、「難平買い」で、値上がりすると思って買ったものの、期待に反して値下がりしてしまった災を、買い増しすることで、1株当たりの買い値を均化して下げ、最初に買った株価まで戻らずとも、少ない損またはトントン以上で売却できる可能性に賭けます。

実に理にかなった合理的な手法です。(皮肉を込めて言っております)

私は思わず、叫んでしまいました。

難解な本を読み、高額のセミナーで学び、覚えたのが「ナンピン買い」なのかと。

Aさん曰く。

『損しては売りたくない。我慢して持っていればいずれ株価は戻ってくる。』と。

頭の良い、エリートの特性


長年、多くの方々から株の相談を受けている私が思うに、

エリート社員は、仕事をしている中で発生する困難や問題や障害を、決して諦めずに、あの手この手の策を講じて解決していきます。だからこそ、出世したのでしょう。

らに、頭もよいので、平均買いコストを下げる「ナンピン買い」も、すぐに理解して、実践してしまうのです。

さらにさらに、負けることが大嫌い。負けていることが分かっても、絶対に負けたことを認めない人種なのではないかと。

正直、株式トレードでは成功しづらいタイプです。

株式トレードで100万円を3億円にした、などと、テレビや雑誌に載っている若手のトレーダーの多くは、エリートとは反対側にいる、元「ニート」に近い人たちであったりします。

過去に成功体験はなく、負けることに何のためらいも羞恥心も持ち合わせていないようでもあります。

でも、エリート皆さん、安心してください。

次の問題に正解ならば、きっと克服できると思います。


問 題

あなたは今、フランチャイズの「ラーメン店」のオーナーで、2つの店舗を運営しています。

味も価格も同じラーメンを提供し、

 1号店は順調に利益を上げている一方、2号店赤字経営となっています。

   

オーナーであるあなたは、どちらか1店舗を閉じて経営の合理化を計画します。

さて、1号店2号店のどちらの店舗を閉鎖しますか?

答 え

  • 利益の上がっている1号店を閉じる
  • 赤字2号店を閉じる         どっち?

この問題に対して、利益の上がっている1号店を閉じるとお答えになった方が、大阪にお住いの男性で1人いらっしゃいましたが、残りの99.9%の方は、赤字2号店を閉じると解答していただいています。

きっとあなたも、赤字2号店を閉鎖するとお答えいただいたと思います。

正 解です。


赤字2号店を閉鎖するとお答えになった、有望なあなたにの問題です。

問 題 2

200万円を投じて買い、1割=20万円利益の上がっているA社の株式

同じく200万円を投じて、1割=20万円値下がりしているB社の株式 

あなたは、どちらか1社の株式を売ることにしました。        

さて、A社B社 どちらの株式(銘柄)を売却しますか?

元エリート商社マンAさんは、まず最初に利益の上がっているA社株を売りました。

答 え

  • 利益の上がっているA社株を売る
  • 値下がりしているB社株を売る  どっち?

きっとあなたも、利益の上がっているA社株を売るとお答えになったと思います。

不正解です。


負けず嫌いで、頑張り屋、ついでにエリートの方が引っ掛かりやすい罠です。

何故?ラーメン屋さんの時は、赤字2号店を売却したのに、

株の場合は、利益の上がっているA社株を先に売るのでしょうか?

大抵、利益の上がっているA社株を早く売らないと、明日値下がりして、儲けが減っては困るではないか。」とお答えになるのでしょう。

では、お尋ねいたします。値下がりしているB社株は、もうこれ以上値下がりしないのですか?

「それは解らないが、今売ってはする。」

「ナンピン買いして、株価が少し戻ったところを売れば損せずに済むではないか」と。

あらら、、、

値下がりしていたB社株は、ナンピン買いした後には、値上がりすることが、いつの間にか前提になっています。

今一度、ラーメン屋さんのオーナーに頭を戻してみましょう。

あなたは今まさに、順調に利益の上がっている1号店を売却する一方、赤字2号店増築して客席を増やそうとしているのです。

赤字2号店を増築したところで、「千客万来」になる道理はありません。

ラーメン屋さんのオーナー(経営判断)も、株のオーナー(投資判断)も、基本的な考え方は同じでよいのです。

1)利益の上がっているA社売らずに残し
2)値下がりしているB社はさっさと売り
3)タイミングを見計らってA社買い増しする

のが勝者が行う勝利の方程式です。

株のオーナー(投資判断)になると、頭の良い人ほど当たり前の判断が出来なくなってしまいがち。

欧米に比べ、「投資(お金)の教育」を蔑ろにしてしまった、日本の教育制度に大きな問題があると常々考えています。


有限会社増田経済研究所
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関東財務局長(金商)第1069号
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